習字を一度でも習ったことがある人は多いかと思います。
小学校で習字の時間というのがあるくらい、日本に住んでいると身近なものです。
ですが上手に書けないと嫌になってしまいますね。
今日は、基本の横線について記事にしたいと思います。
何事もそうですが、習字は基本の線の引き方がとても重要です。そこをすっとばしてしまうと、感性などに頼り過ぎてしまい、上手く書けないスパイラルに陥ることもありますのでぜひ参考にしてみてくださいね。
漢数字の「三」をマスターする!
横線の三種類を意識してみる。
漢数字の三をよく見てみると、それぞれ違う方向に線が書かれているのが分かりますか?
一番上の線は反り気味に上へ、真ん中の線はほぼ横へ、一番下の線は上へ反ってまた元の高さへ戻る。
慣れ親しんでいる漢字は、形によってこの三種類の横線を使い分けているのです。
これを意識的に使い分けられると、理屈で字形を理解して書けるようになります。
トン・スー・トンの三折法で書く
”筆を入れる→線を引く→筆を紙から離す”はリズム良く
三折法というのは、筆を入れる時、線を引く時、筆を紙から離す時の、三つのタイミングで書くことを言います。線の最後を止める横線は、この三折法で書くのが基本です。
”トン・スー・トン”というのは書いている時のリズムを表しています。
口ずさみながら、もしくは心の中で呟きながら練習してみると軽やかに楽に書きやすいので、ぜひ試してみてください。
横線には名前がある
仰勢(ぎょうせい)、平勢(へいせい)、覆勢(ふせい)
「三」の一番上の線は仰勢といいます。
少し上に反っていますよね。筆の使い方は、線の真ん中を通すようなイメージを持ちながら斜め上に力を少し加えていきます。この時、筆の上側や下側に力が偏ってしまわないように注意しましょう。
線の上が少し掠れたりするのは、筆を上手く使えている証拠ですよ!
真ん中の線は平勢といいます。
これはほぼ同じ高さに引くイメージです。
漢数字の一もこの書き方をします。
横線の基本の書き方ですね。トン・スー・トンで書いてみてください。
一番下の線は覆勢です。
これは線の真ん中に向けて少し上がり、筆の止めの時には筆を入れた高さに戻ります。
筆を45度に入れたら斜め上を少し意識して線の真ん中を過ぎたら下に向かいます。ですが、あまり意識することなく、呼吸と一緒に書くようにしてみてください。
筆を立てる意識
毛先の弾力を感じながら書く
三つの線の書き方をお伝えしました。
筆で線の形をつくろうとしてしまうと、二度書きのような筆の跡が出てしまうこともあります。
手首に力を入れ過ぎず、線を引いたら素直にその線の中で筆を扱うようにしましょう。
筆を立てるというのは、筆の毛先の弾力を紙に押し当てながら筆先を使って書くイメージです。紙につく筆先を少しにする、というのとは少し違います。
ですが、これは鍛錬が必要なことでもありますので、”筆を立ててみる”という気持ちで試してみてくださいね。
習字(書道)は基本を身につけてから、練習を重ねて自分らしさという表現へつなげていきます。
筆を使うことで太いところと細いところなどの抑揚がつき、生き生きとした線を書くことができるのも習字(書道)ならでは!
大人の方は特に「意識しながら書く」を繰り返すことで上達のスピードが早くなりますよ。
宣伝のようになりますが…You Tubeに横線の書き方をアップしていますので宜しければご覧ください。
こうした情報をまたお伝えしていきたいと思います。
参考になればうれしいです。
※書道の筆の使い方はメソッドによって多少の違いがある可能性があります。
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