この忙しない時代にいる私たちは、いつも自分の外側で起きていることばかりに気を取られがちです。
自分の内側で起こっていること、状態に耳を傾けるにはどうしたらいいのでしょうか。
書道で心が落ち着くとか、すっきりした、という経験がある方もいるかもしれませんが、今日はそんなことを少しちゃんと考えた記事です。
心を整える意外な方法?書道で心が整うっていうけど本当?
1. 書道は集中しないとできない
書道をすることの一番のメリットは「集中力が身に付く」ということなんですね。これはよく耳にすることもあるかと思います。
じゃ、なんで集中力が身に付くの?
ということですが、それは書道では繊細な用具を使って字を美しく書く、ということが基本だからです。
まず、筆です。
半紙などに書く時に使われる主な筆は穂先が5センチ前後ほどあり、まずそれで字を書くことって想像以上に難しいです。鉛筆やペンなどのように固くないので、思った場所に線をひけなかったり、細くなったり太くなったり、おまけに線がまっすぐひけないということが多々あります。
そして、その筆で書くためには墨を使うわけですが、これも墨の含ませ具合によって、滲んだり掠れたり、自分の思うようにはなかなかいきません。
そしてそして、紙もそうですね。
書道用紙というのは和紙でできているものがほとんどで、みなさんもしっているようにそれこそ和紙ってとても繊細ですよね。その和紙の種類もわけわからないほど種類があって、しかも手漉きの紙だったりすると、一枚一枚の質感が少し変わっていたりするんです。
そんな環境で字をきれいに書く練習をするわけですから、集中しないとできないってことです。
2. ストレスを軽減する効果
それで、その集中することがストレス軽減につながるというのはどういうことかというと、その繊細な用具で練習をしていくわけですから、集中がずっと続くことになります。そうすると、自分に深く集中することができるんですね。
それはどんな状態かというと
自分に深く集中するから外で何が起こっていても気にならない、周りの雑音やいらない情報をシャットアウトできる、といったことが言えます。
もちろん、そのストレスの原因となっていることを解決することはできないかもしれなのですが、”書道をする” だけでその時にストレスに囚われることから解放される、ということになります。
また集中力が高まることで、脳内のドーパミン、これは快楽物質と言われれているものですが、そのドーパミンが分泌されることがあると言われています。
集中が高まるとそれに夢中になっている自分に気づくこと、皆さんも経験されたりしていませんか?
3. 心の安定をもたらす効果
先ほど集中力が高まるとドーパミンが分泌されるとお伝えしましたが、そのドーパミンが分泌されるとリラックスした状態になることができるそうです。
このリラックした集中状態、これは一番力を発揮しやすい状態になっているとも言えますね。
じゃ、書道で心が整うのかっていう初めのお題に戻ると、「整います」というのが私の回答になりますが、その理由をお話しします。
書道にはいろんなジャンルや種類が多いのですが、ここでは臨書、と言われる見本を見て練習をしていくことを前提にお話ししますね。臨書では見本があって、その見本通りに書けるように練習をしていきます。書いては見本と見比べて、修正点を客観的に見て、もう一度練習、その繰り返しです。
その改善すべきポイントを自分で気づき、修正していくことで、精度があがっていき必ず上達していきます。その「上達が目に見える」ことが重要で、そのことで、”達成感”を味わうことができます。
この達成感は心の安定ととても深く関わっているんです。
何かを達成した後というのはなんとも言えず心が満たされたり、目に見える景色が変わっていたりしませんか?
書道で感じる達成感は実はとても小さなものなので、気づきにくいかもしれませんが、「書道をしてすっきりした」という体感はこの効果によるものだと考えています。
私も書道とビジネスの両輪をしていて、タスクが多くて頭がいっぱいいっぱいになったりすることもあるのですが、「今日は書道をしよう」と決めて取り組むと、なんとも言えず満ち足りた感じになり、頭の中がすっきりとして、その日を穏やかに過ごすことができます。
まとめ
ということで今日は心を整える意外な方法、というタイトルでお伝えしました。
書道用具も入手しやすいので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?もし、用具はちょっと、、と思われるのであれば、まずは筆ペンからでも良いと思います。
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